アスフォデロの野をわたる途中で

忘却の彼方にいってしまいがちな映画・音楽・本の備忘録

池の水ぜんぶ抜く多宝丸。あほう丸ではなかった! どろろ 第10話 感想

早起きして見ました。どろろ第10話「多宝丸の巻」まんまやん!

しかし!

 

f:id:yumi-kuroda:20190312071216p:plain

 

私が知ってる原作の多宝丸の唯一面影があったのは以上1カットのみ。

「この魔物は俺が倒す!」と自信満々で臨む場面では、原作の自信過剰のドラ息子ぶりが垣間見えたけれど、それ以外は冷静で頭も回り、次期後継者としての自覚もあり、両親を愛していて、部下にも思いやりがある、というスーパー王子。

しかも子供時代には、既に「パパとママには自分以外に気にかかる何者かがこの世に存在する」という子供にとってはとてもつらい事実を悲しむ繊細さを合わせ持っている。

ひとりになりたい時にやって来る湖のほとり。

この多宝丸、とても可愛い。。

毎日きちんとご飯を食べられて、あたたかい布団のなかで寝られても、辛いことはたくさんある。

f:id:yumi-kuroda:20190312071304p:plain

f:id:yumi-kuroda:20190312071341p:plain

そこに迎えにやって来る優しい幼馴染み(乳兄弟??)であり、忠実なる供である兄妹。

ちょいとお姉さんとも少し上のお兄さん。

f:id:yumi-kuroda:20190312071412p:plain

成長した姿は、義経を守る弁慶と静御前だね〜  これは。

船で八双飛びやってたし。 

原作のあほう丸には、ロクでもない取り巻きしかいなかったけど、本作の多宝丸は育ちだけではなく部下にも恵まれている。

そして、醍醐パッパが地獄堂で魔神に問いかけると、まるで『ロードオブザリング』の遠見の水晶球のように過去の百鬼丸の姿が!

 

f:id:yumi-kuroda:20190312071547p:plain

 どんな特殊能力。。

これで人相書きも作れて探索も容易になる。

パッパには鬼神と交信する特殊能力が与えられているが、奪われた身体を取り戻しつつある百鬼丸は、まだ片言しか話せない中途半端な状態。

「まんじゅ」

ってこれ何かの伏線??

f:id:yumi-kuroda:20190312071630p:plain 

f:id:yumi-kuroda:20190312071706p:plain

そして、サービスカットの褌姿の百鬼丸には、ミオが命がけで守った種籾が入った醍醐の家紋入り御守り。

最終的に百鬼丸カニのお化けの妖を倒したあと、一瞬出会う弟の多宝丸に、この醍醐の家紋は見えたのか??

 

f:id:yumi-kuroda:20190312071736p:plain

f:id:yumi-kuroda:20190312071823p:plain

f:id:yumi-kuroda:20190312071908p:plain

f:id:yumi-kuroda:20190312071935p:plain

まあ

百鬼丸には見えてないけどね。

 

「お前は?」とあきらかに百鬼丸の存在に気づいた多宝丸。

日本語だとひとりごとっぽいけど、

英語字幕では「Who are you?」 

彼にはカニのお化けを倒したのは百鬼丸だとわかっているし、もしかしたら家紋お守りも見えたかもなー

百鬼丸も呼びかけられて、気付いたし。

どんな魂の色を見たのだろう。

 

 

クールで胸熱の兄弟の邂逅から、次回は満を持して「ばんもん」

 


TVアニメ『どろろ』 第十一話「ばんもんの巻・上」予告

 

原作でいちばんつらかったお話。

助六が辛すぎる。

隣町の友達のうちに遊びに行って、家に帰れなくなったらどうしよう、子供心に真剣に考えた。

 

そして多宝丸との対決なー

百鬼丸の沸点が低いだけに、どうなるのか読めない。

そもそも百鬼丸は、自分が領主の後継だったかもしれない長男で、捨て子で、生命と引き換えに国の安定を贖った贄であることを自覚してるのか。

多分してない。

確か「ばんもん」で登場する九尾の狐は大陸から渡ってきた人の心を操る妖怪で、百鬼丸に自分の生い立ちを囁いて弱体化させる戦法で苦しめるヤツだったはず。

来週の「上」でまず自分が何者であるかを知らせ、多宝丸との対決に「下」で向かうのかなぁ。

そして良い子の多宝丸は、尊敬するパッパの領国が実は兄ひとりの犠牲の上に成り立った非常に危うく偽りに満ちた存在であることを、いつ知るのかなぁ。

Who are you?

常に自分は何者なのかを問いかけながら、生きていく。。。

 

半分終わっちゃうのもつらい。。

なんてったって、「ばんもん」は今回みたいな単純な「村の化け物退治」(池の水ぜんぶ抜いちゃう作戦とか面白かったけど)ではなく、分断された国の悲劇とか親子そして兄弟の絆を壮大に描く手塚治虫先生真骨頂の作だからな。

後期は鯖目様と不動明王とサメしか思いつかなく、あとはもう本当にどろろの「幸せの国はあるのか」話になっちゃうので、多宝丸いなくなっちゃうと厚みなくなるから生きててほしいなー