アスフォデロの野をわたる途中で

忘却の彼方にいってしまいがちな映画・音楽・本の備忘録

「勝手を言うなぁあああああ!!!」の咆哮は正論だと思うぞ、百鬼丸。どろろ 第23話 感想

あの端正な百鬼丸のお顔がここまで崩れるとは。

キングダムかと思いました。

しかし無表情の仮面をつけた「木偶」だった百鬼丸がここまで感情丸出しになるというのは、ある意味成長なのではないかと。

最終話を残してここまで遂にきたかと。

お姉さんはうれしいぞ。

 

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そして鬼神に魂を売った多宝丸一行の「おまえの血と肉を国のために寄こせ!」っていう論理に

「勝手を言うなぁあああああ!!!」

と咆哮する百鬼丸はとても正しいと思う。

 

個人に対し血と肉をもって国のために贖え、ってそれ徴兵の理論じゃん。

富国強兵で最後には原爆くらって滅亡の危機に陥った大日本帝國の論理。

綱吉の時代に「生類憐れみの令」をもって中世までの暴力による自力救済の道にモラルの面で終止符を打ち、明治維新まで庶民による文化国家を築いていたニッポン。

「国のために個人を捧げろ」っていう考え方は絶対に間違っている。

前にも書いたけど、コインを入れればコーラが出てくる、という単純な等価交換の論理なんて嘘っぱちだ。

 

取り戻した自分の腕から流れ出る血を見て寿海パッパ(ママ)の苦言を思い出し、どろろと母上に再会した際にとっさに腕を後ろに隠すシーンを見ると、百鬼丸は鬼神にはなっていず、人間としての苦悩と葛藤しながら多宝丸に対峙していると見る。

 

 

一方、どろろの方でも「気づき」があったな。

 

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神仏やサムライに頼るのではなく、自分の「手」で成し遂げること。

縫の方のことを無能だと言う方も見かけますが、「みな何もぜず口を開いて待っているヒナと同じじゃないか」とこの状況を看破していて、それによってどろろも気づいたではないですか。

 

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どろろは自分の進むべき道を見極めた。

おっとちゃんとおっかちゃんとイタチが命がけで守ってくれた隠し金。

ミドロの村の弥彦、次平太、道秀の3人組(スピンオフ期待)がきっとどろろの力になってくれるだろうし、どろろは自分たちといっしょに百鬼丸も歩んでくれると信じている。

 

偶然だろうけど、陸奥と兵庫が百鬼丸の手ではなく、鬼神と化したミドロ号と相打ちになったところは少し救われた。

(つまりは、百鬼丸みずからの手ではなくとも、なんらかの原因で其の者が滅べば肉体は百鬼丸に戻されるということか?)

 

あと、最後にミドロ号が仔馬に会えたことも。

 

OPの、百鬼丸が自分の瞳でどろろの姿を捉えて優しい笑顔を見せるシーン、

最終話で見られるといいな。

 

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ED見たままを語るぜ。

初めに申し上げておくが、私は「百どろ」になんの興味もない。

むしろ百ミオかな。

 

しかし、神回だろ!と思った第22話のEDを見た限り、「あれれれれ???」

 

 

EVEの音楽も変化してるの?

それは気づいていなかった。

ともあれ、後期クールのボヤっとしたEDは、単に「百鬼丸の目が見えるようになったらきっと鮮明になるのね。粋な演出!」と思っていたのだけれど、これは実は最終回のエンディングから続いているカットなのでは??

だから、徐々に鮮明になっているのでは??

と、今回の22話を見て思った。

百鬼丸の目が戻るなら一気に鮮明になるはずだし、何より最初の眠っているカット、これはどろろでしょう!

髪型と髪の色がそうだもの!

 

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着物はイカリ柄の百鬼丸のもの、そして右手は刀を仕込んだ義手、なので不鮮明な間は百鬼丸だと信じていましたが、キモノの丈の短さといい、女性っぽい脚のラインといい、これは女性なのでは??

そして、このカットの最後に本物の左手でそっと撫でるシーン、これは百鬼丸が添い寝してるどろろの頭を撫でてやってるのかなー

とずっと思っていたけど、明らかにおなかを撫でていない??

つまり赤ん坊がいる??

 

なんかずっと「母の物語」なので、この子が誰の子にしろ、どろろは母親になるのではないのかな。

 

個人的には「ターミネーター 1」みたいに、父親は彼女が身ごもったことも知らぬまま亡くなり、主人公はひとりで未来を救う子供を育てる。。

みたいなことになるんじゃないかと思ったりしている。

 

まあ、あと2話でわかることだけれど。。

でも、どろろの年齢を考えれば、もし百鬼丸が父親だとすると、醍醐家との戦いで百鬼丸が命を落とすことは逆にないと言える。

どろろは10歳とかそのくらいの年齢な気がするので、少なくともあと5、6年はいっしょに旅をするのでしょう。

ただ、仕込み刀とイカリ柄の着物は百鬼丸の形見としか思えないので、百鬼丸は数年のうちになんらかの形でどろろと別れるんだろうな。。

 

(´;Д;`)

 

 

 

 

 

 

 

 

もはや「ふたりの息子」を救えるのは「おっかちゃん」しかいないのだろう。。寿海マッマも参戦!どろろ 第22話 感想

すごい話になってきたなー

 

いやー

これはネタばれは書けませんな。。。

 

 

次回予告映像すら、近日公開であります。

 

ということで、ふたりの息子の話は後に譲るとして「縫の方」

 

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いやー

お美しい。

 

景光との若き日のラブロマンスを観てみたいもの。

良い子の多宝丸のまっすぐな気質や悪にはなりきれていない景光の様子を見るにつけ、若き日の景光は野心はあるが民のことを思う、きっと縫の方にふさわしい若者だったと妄想する。

そんな若者がどうして鬼神に魂を売り渡すことになったのか。。。

という物語もなかなか魅力的。

 

どろろが「おっかちゃん」って甘えるところも良かったな。

きっと「とてもよい匂い」がしたことだろう。

 

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あと、縫の方が百鬼丸を産んだ後に、河原に探しに来ていたことが回想で判明したのもちょっとほっこりした。

原作では自らの手で流しに来たものだけれど、今回の縫の方は、百鬼丸を最後の最後まで手放そうとしなかったことがよくわかった。

初回でも景光の袖にすがって、着物を破ってしまったほどの強い力であらがったのだもの。

産婆を食ってしまったアヤカシが出没する河原まで、彼女はまだ回復していない体で息子を探しに駆けつけたのだ。

 

彼女は百鬼丸を捨ててはいない。

 

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どろろと共に百鬼丸に会いに城を出た縫の方。

 

ほぼ「鬼神」と化してしまった「ふたりの息子」を救えるのは、もう縫の方しかいない。

 

寿海も醍醐の国に向かっている。

 

ふたりの「おっかちゃん」、そして琵琶丸、後にどろろの仲間になりそうな若者達。

 

すべての登場人物が、残り2話のメインライター、小林靖子さんの手に集められたのですね。。。

 

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予告、楽しみですけど見るのがこわい。。。

(原画は公開されました!)

 

 

しかし、これじゃ何もわからんではないかい!笑

 

「醍醐に体がある」百鬼丸はアヤカシと共に。。。どろろ 第21話 感想

いやー 見応えあったなー

前回のモヤモヤが吹っ飛んだよ!

 

百鬼丸

どろろ

景光

縫の方

多宝丸

兵庫

陸奥

そして醍醐の国。。。

 

今回を含め最終話まであと4回、全力で「運命の行方」を定める勢いを感じた。

 

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いま、百鬼丸は「ほしいほしいお化け」になっている。

前回、ほんものの「手」がないことで、岩にはさまれたどろろを琵琶丸の助けなしでは救うことができなかった百鬼丸

ほんものの「手」の感覚がないことで、両手でほほをはさむ「百鬼丸としては最大の愛情表現」をしても、自分ではそのフィードバックを得ることができない百鬼丸

(その代わりにおでことおでこをくっつけるという謎の挨拶を獲得している)

触覚と聴覚をわりと早い段階で得、そのあとまったく「鬼神を倒しても体が返ってこない」(視聴者にとっても)謎体験を繰り返すことで、焦燥感はもはや抑えられなくなっており、どろろにも「アニキもっとゆっくり歩いてよ」と懇願され、「戦場になるから醍醐に向かうな」と親切にアドバイスしてくれた行商人にさえ「邪魔をするな」と剣を突きつける始末。

縫の方にも「玩具を取り返そうとしている赤子のようなもの」と奥で断言されているテイタラクで、正義のヒーローとしては限りなく情けない赤子返りをしております。

 

ときどき作画が冴えわたるんだけど、もはや人間の心はどこいったの「戦う木偶」に後戻り状態。

 

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「おれを鬼神呼ばわりした」弟も父母もいらない、

どろろがいる」と唯一認めていた

どろろも醍醐軍に囚われてしまい。。。

 

ミドロ号覚醒!

 

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もう予告でネタばれされてますが、

なんとアヤカシと共に醍醐領に向かう百鬼丸

 


TVアニメ『どろろ』 第二十一話「逆流の巻」予告

 

仔馬と無理やり別れさせられ、軍馬となり、無残に突撃兵器にさせられたミドロ号の怒りと、百鬼丸の怒りが一丸となって醍醐に向かう。

思いもしなかった展開であります。

 

これぞ、今回のアニメ化の醍醐味。

 

 

EDのどろろ美少女化はいったい何を意味するのか。

アニキの人間味あふれる、にやけた笑顔は見られるのか。

通販で届いた湯呑みでお茶をいただきながらラスト3話を楽しみたいと思います。

 

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「唯我独尊」の三郎太はどこいった?? どろろ 第20話 感想

鵺の巻。

放送日(というか私の場合は配信日)に見たのですが、なんかあまりに気持ちが暗澹としてしまい今日まで何かを書く気にならなかった。

 

一言で言えば「あれ? 私の三郎太は?」

 

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以下、初見だけの記憶で書きますが、なんか今季アニメ、鯖目さまと言い、しらぬいと言い、男子の「あやかしに操られた人間」キャラの掘り下げが浅いよねー

 

おはぎと夫婦になる平成オリジナルの弥太郎は、邪悪度の薄い(あくまで薄い)あやかしを好きになってしまうという斬新な設定が良かったんだけど。

原作では賽の目の三郎太は、次回登場のミドロ号を操る鬼神に魅入られてしまった浪人。

戦国での立身出世を夢見る若者。

 

浅野さんの原画で期待してたんだけどなー

 

 

なんか、原作の着流し柄「唯我独尊」の間違った解釈のヤンチャぶりが全くなく、非常に残念だった。

マイマイオンバの鯖目さま回と同様、消化不良気味。

原作では鯖目さまは優しい性格がアダとなり、鬼神に子孫繁栄のために利用され、百鬼丸のおかげで正気に返った後は出家して焼き払った寺の再興に尽くす、という誰でも陥りそうな人間の弱さとそこからのリバリーが描かれていて秀逸だったのに。

三郎太は今話では、見殺しにしてしまった母親のリベンジが果たせず、逆に暗黒面に落ちてしまったというそれなりに納得がいくキャラではあったけど、だったら賽の目の三郎太じゃなくてもいいじゃん!

と声を大にして言いたい。

さる、みたいなオリジナルキャラでよかったのでは。

期待して損しちゃったよ。

 

キャラ的にもったいなかった二人の供養。チーン

 

 

前半は心あたたまる展開で、特にどろろが「初めて紅葉の美しさを知った」というくだりは良かった。

 

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百鬼丸と旅するようになって、やっと心の底から安心できるようになったんだな。

東北の大震災の1年後、女川町にボランティアに行った時、咲き乱れる満開の桜を前にして「去年も同じように咲いてたんだろうけど、全然気がつかなかった」と避難所の方がしみじみ言ってたことを思い出したよ。

 

いま、この時代に「どろろ」が再アニメ化されることには、本当に意義があると思う。

 

次回はミドロ号。

軍馬の悲劇が描かれてるといいな。

 


TVアニメ『どろろ』 第二十一話「逆流の巻」予告

 

 

百鬼丸、史上最長でしゃべるが全てあべこべ。。どろろ 第19話 感想

しんどい回の次の箸休め回。

第1期はミオロス、第2期はイタチロス。

全然違うけどね。

 

でも、百鬼丸にとって重要な人、どろろにとって重要な人、ってことでは同じだと思う。

「重要」には良い悪いの区別はないから。

 

 

ということでイタチロスの今、特に語りたいことはなく。。。

天邪鬼も小物過ぎたし。。

 

敢えて言えば、百鬼丸百鬼丸史上、最大にしゃべってることかなー

そんな貴重回なのに、「天邪鬼」の妖力のおかげですべて話す内容があべこべ。笑

あべこべで語り続けることによって、かえって「真実」が見えてくるというのは、なかなか面白いな、とは思った。

 

それにしても、百鬼丸のコミュニケーション能力は、来たるべき醍醐パッパとの対決までには洗練されるのだろうか。

「最終回、大変だったー」という靖子にゃんのアニメージュでのインタビューは読んだけど。

愛情はスキンシップで示せるけれど、そして憎しみも攻撃で示せるけれど、複雑な感情は言葉で表現するしかないからなー

まあ、雰囲気で察するというのはもちろんあるが。。。

百鬼丸が雄弁になっても、なんか違う気もするし。

 

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すみません、今回息抜き回ということで

どうしても次回の三郎太の登場に心弾ませざるをえません!!

 


TVアニメ『どろろ』 第廿話「鵺の巻」予告

 

 

ミドロ号じゃなくて、いきなり鵺???

やっぱ、百鬼丸は赤レンジャーなので、どうしても青レンジャーが欲しいわけです。

今回の多宝丸は良い子なので、やはり陸奥がピンクで兵庫が黄色、多宝丸は緑ですかね。どろろはなんか別枠。

というわけで三郎太、超期待。

しらぬいがいまいち不発だっただけに、やんちゃで斜に構えた二枚目枠でぜひともお願いいたします!!

 

 

 

 

合掌。イタチ、野盗、醍醐軍、二郎丸、三郎丸、しらぬい、村人たち、そして戦国の民よ。どろろ 第18話 感想

無情岬だと信じてたけど、正式には「無常岬」。でも、やっぱり「無情」と言いたくなる、私の中では無残帳と重なる回。

 

前回の第17話は多宝丸が戦った屋根裏の鼠みたいな子だくさんの妖といい、百鬼丸が戦ったオリジナルの「あやかし木」といい、寿海パッパへの百鬼丸への「おっかちゃん」呼びといい、「産まれる」ことに焦点が置かれていた印象だったけど、今回は本当に冒頭からバタバタと死んでいく。ただ死んでいくだけ。

 

アニメージュ最新号で全体構成とメインライターである小林靖子にゃんが「原作もそうですが、死ぬ時はあっさり死ぬんです」と言っていたように、火袋パッパの罠にかかってイタチの子分が死ぬ、イタチ軍の策略で醍醐軍が死ぬ、もう息つく間もなくばんばん死んでいって、きちんと看取られたのは二郎丸とイタチくらいなもの。

 

それだけに、最後のどろろのイタチへの合掌は、無常岬で命を落としていった名もない全てのモノたちに捧げられた気がした。

 

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どろろと百鬼丸の再会とか、百鬼丸どろろに手を差し伸べるところとか、百鬼丸と多宝丸&兵庫+陸奥のバトルとか、いろいろ見どころはあったのですが、とりあえず、今は船に乗ったどろろと共に鎮魂したい。

 

 


TVアニメ『どろろ』 第十九話「天邪鬼の巻」予告

 

辛い回の次はどう見てもコメディ回。

安心した。

今回、刀を失った百鬼丸は、次回で刀を得るのかもな。それも「あやかし」を倒すことなしに。チカラではなく、どろろのように知恵で何かを得られることを、百鬼丸は学ぶのかもしれない。

ミオ回の次の第七話「絡新婦の巻」みたいに、人間と共存できる「あやかし」の姿が描かれるのではないかな。

 

2クールあると喜んでいた「どろろ」ですが、残すところ6回。

いよいよクライマックス、最初の2回は日本むかし話風で、次の2話で再びミドロ号とか三郎太などが登場する展開、最後の2話で満を持して醍醐家との対決でしょうか。。