アスフォデロの野をわたる途中で

忘却の彼方にいってしまいがちな映画・音楽・本の備忘録

合掌。イタチ、野盗、醍醐軍、二郎丸、三郎丸、しらぬい、村人たち、そして戦国の民よ。どろろ 第18話 感想

無情岬だと信じてたけど、正式には「無常岬」。でも、やっぱり「無情」と言いたくなる、私の中では無残帳と重なる回。

 

前回の第17話は多宝丸が戦った屋根裏の鼠みたいな子だくさんの妖といい、百鬼丸が戦ったオリジナルの「あやかし木」といい、寿海パッパへの百鬼丸への「おっかちゃん」呼びといい、「産まれる」ことに焦点が置かれていた印象だったけど、今回は本当に冒頭からバタバタと死んでいく。ただ死んでいくだけ。

 

アニメージュ最新号で全体構成とメインライターである小林靖子にゃんが「原作もそうですが、死ぬ時はあっさり死ぬんです」と言っていたように、火袋パッパの罠にかかってイタチの子分が死ぬ、イタチ軍の策略で醍醐軍が死ぬ、もう息つく間もなくばんばん死んでいって、きちんと看取られたのは二郎丸とイタチくらいなもの。

 

それだけに、最後のどろろのイタチへの合掌は、無常岬で命を落としていった名もない全てのモノたちに捧げられた気がした。

 

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どろろと百鬼丸の再会とか、百鬼丸どろろに手を差し伸べるところとか、百鬼丸と多宝丸&兵庫+陸奥のバトルとか、いろいろ見どころはあったのですが、とりあえず、今は船に乗ったどろろと共に鎮魂したい。

 

 


TVアニメ『どろろ』 第十九話「天邪鬼の巻」予告

 

辛い回の次はどう見てもコメディ回。

安心した。

今回、刀を失った百鬼丸は、次回で刀を得るのかもな。それも「あやかし」を倒すことなしに。チカラではなく、どろろのように知恵で何かを得られることを、百鬼丸は学ぶのかもしれない。

ミオ回の次の第七話「絡新婦の巻」みたいに、人間と共存できる「あやかし」の姿が描かれるのではないかな。

 

2クールあると喜んでいた「どろろ」ですが、残すところ6回。

いよいよクライマックス、最初の2回は日本むかし話風で、次の2話で再びミドロ号とか三郎太などが登場する展開、最後の2話で満を持して醍醐家との対決でしょうか。。