「唯我独尊」の三郎太はどこいった?? どろろ 第20話 感想
鵺の巻。
放送日(というか私の場合は配信日)に見たのですが、なんかあまりに気持ちが暗澹としてしまい今日まで何かを書く気にならなかった。
一言で言えば「あれ? 私の三郎太は?」
以下、初見だけの記憶で書きますが、なんか今季アニメ、鯖目さまと言い、しらぬいと言い、男子の「あやかしに操られた人間」キャラの掘り下げが浅いよねー
おはぎと夫婦になる平成オリジナルの弥太郎は、邪悪度の薄い(あくまで薄い)あやかしを好きになってしまうという斬新な設定が良かったんだけど。
原作では賽の目の三郎太は、次回登場のミドロ号を操る鬼神に魅入られてしまった浪人。
戦国での立身出世を夢見る若者。
浅野さんの原画で期待してたんだけどなー
TVアニメ『#どろろ』
— 浅田弘幸 (@asadercover) 2019年5月27日
本日 5月27日(月)
TOKYO MX 22:00
BS11 24:30
第二十話「鵺の巻」
更なる修羅の道へ。今夜から、また心して。。 pic.twitter.com/ZZOVEAP9XP
なんか、原作の着流し柄「唯我独尊」の間違った解釈のヤンチャぶりが全くなく、非常に残念だった。
マイマイオンバの鯖目さま回と同様、消化不良気味。
原作では鯖目さまは優しい性格がアダとなり、鬼神に子孫繁栄のために利用され、百鬼丸のおかげで正気に返った後は出家して焼き払った寺の再興に尽くす、という誰でも陥りそうな人間の弱さとそこからのリバリーが描かれていて秀逸だったのに。
三郎太は今話では、見殺しにしてしまった母親のリベンジが果たせず、逆に暗黒面に落ちてしまったというそれなりに納得がいくキャラではあったけど、だったら賽の目の三郎太じゃなくてもいいじゃん!
と声を大にして言いたい。
さる、みたいなオリジナルキャラでよかったのでは。
期待して損しちゃったよ。
キャラ的にもったいなかった二人の供養。チーン
三郎太としらぬいはどろろを一気見している。#どろろ pic.twitter.com/qlNJIJYpAF
— あみちー (@amichidrrlog1) 2019年5月31日
前半は心あたたまる展開で、特にどろろが「初めて紅葉の美しさを知った」というくだりは良かった。
百鬼丸と旅するようになって、やっと心の底から安心できるようになったんだな。
東北の大震災の1年後、女川町にボランティアに行った時、咲き乱れる満開の桜を前にして「去年も同じように咲いてたんだろうけど、全然気がつかなかった」と避難所の方がしみじみ言ってたことを思い出したよ。
いま、この時代に「どろろ」が再アニメ化されることには、本当に意義があると思う。
次回はミドロ号。
軍馬の悲劇が描かれてるといいな。